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あなたの上司は大丈夫?チームをダメにするダメ管理職(1)

二十数年の間企業で働き、様々な組織やチームで仕事をし、”このチームと仕事ができてよかった”と思うこともありましたし、正直”やってらんね~”と思えた組織もありました。当然前者は成績もよかったですし、後者は言わずもがなです。
営業として、多様な業種のお客様の中でも、伸びている会社や業績の良い会社は一体感のある組織やチームであることが多かったと思います。
 
会社という組織は、様々な価値観やスキルをもった人間が、様々な事情を抱えながら働いています。それぞれの会社に事情や組織形態の違いはあるでしょうが、目標達成のためのチームビルディングの要といえるのは、現場で指揮を執る部長、課長クラスのいわゆる中間管理職の頑張りが重要なファクターと考えます。
 
ところが、最近の企業の管理職のレベルや上司としてのパワーの低さを感じます。企業側も管理職研修等に力を入れているところはありますが、結局は個人の力量任せになってしまい、優秀な上司とそうでない上司が生まれ、そうでない上司に当たってしまった部下の方々は、はたから見てもお気の毒というほかありません。
 
日本の会社で根強く残る良くも悪くも家族的で保守的な組織運営が、こういったダメ上司を生み出す土壌になっていることはまぎれもない事実であり、その背景には
①実力主義は看板のみで、年功序列制を維持していて、勤続年数や学歴が昇進の大前提にある。リーダとしての素養があり、経験を積み、研修を重ね、継続的に成長する人材が必ずしも昇格するとは限らない。
②上司のミッションよりも、ポストを重視する。そのため、最適な人材が配置されなかったり、昇進させるためのポストや部署が作られたりする。
③客観的な基準に基づいた人事評価をしていないため、情実人事(前の上司が気に入った部下を昇格させる)が横行している。適格者が社内にいない場合でも、社外から中途採用したりすることはなく、不適格でも内部昇格させてしまう。
④終身雇用が前提の為、降格人事が少なく、目標管理制度も形骸化しているため、チームの業績不振がリーダの処遇にまで及ぶことが少ない。危機感にさらされていないので、経営意識が薄く、役職に就くことがキャリアのゴールになってしまい上司としての成長が止まってしまう。
といった課題があり、解決できていない状況にあるのではないでしょうか?
 
グローバル化に伴い、人事、評価制度を変え変革を目指している企業もありますが、よほどの経営方針の転換や、連綿と続いてきた企業文化の変革がない限り、効果として出てくるには、まだ相当時間がかかるのではないかと思います。
 では、ダメな上司の例をいくつか挙げてみましょう
 

・無責任

上司は部下に対して人事や査定の権利をもち、業務上の課題における意思決定においても、現場の決定権を持っているケースが多いと思います。上司にはこういった権力と同等の責任が発生しています。部下やチームの優秀なアイデアや施策を、経営と掛け合い、社内外の環境を整え、実現に導くのが上司のミッションであり、仮に部下が失敗したとしても、責任を取る覚悟を持たなければ上司とは言えません。ところがダメ上司は「手柄は上司の物、失敗は部下の責任」を見事に体現しています。権力志向の上司に多いタイプですが、権力を振りかざす割には、自己保身の基準のみで行動するので、部下のモチベーションはみるみる低下するでしょう。

 ・無視

パワハラ、セクハラ、アルハラ等々に過度に反応した影響かもしれませんが、「君子危うきに近寄らず」とばかりに、上司と部下の関係を可能な限り希薄にしようとする上司が増えている気がします。本人が意識していなくても、部下やメンバーからは無視、無関心と思われています。仕事で問題があっても、部下をフォローしたり指導することもなく、自分でやって解決してしまう人が多いので、プレイングマネージャー気質の仕事ができる人が陥りやすいタイプです。部下へチャレンジや経営への貢献の意義を説明し、業務を通じて部下を育成していくのは上司の重要なミッションですので、上司がプレーヤーで頑張った事でチームとしてのミスは無くても、上司としてはダメ上司となります。

・不公平

一部の部下に業務が集中しないよう気を配り、可能な限り業務分配するのは当たり前ですが、それとは別に特定の部下へのえこひいきや、 上司として立ててくれ、自分にとって心地よく都合のよい部下のみを重用するダメ上司もまだまだ生息しています。チーム内での不公平感は、評価されないメンバーの不信や、やる気を失わせ全体のアウトプットとしては落ちてしまいます。デキる部下を可愛いがってしまう気持ちはわからなくもありませんが、バラバラでレベルも異なる部下を把握し、適切なミッションと目標を明確にしチャレンジを促すよう仕向け、フォローを行うことは良い上司の条件です。

・無能力と不勉強

 例えば営業職の経験が長いにも関わらず、システム開発部署で昇格した等、過去の経験を生かせない職場で昇進した場合、その部署だけで求められるスキルは上司には無いことになります。これは本人のせいばかりでは無いですし、「無能力」ではありません。上司に求められる能力は、開発言語やプログラミングスキル等の専門知識ではなく、自分のチームを成功に導くリーダーとしての素養です。リーダーの素養は、管理能力だけでなく、コミュニケーションや様々な価値観を理解し受け入れる力や調整するスキル等々幅広いものです。日々の業務や部下との関係から得られる”気づき”をどん欲に学習して成長し続けなければ、良い上司になることはできないでしょう。過去の経験に縛られ、自分の価値観を部下に押し付けるダメ上司はこのタイプになります。
 
昨年話題となった”イヤミ課長”もそうですし、他にもいろんなタイプのダメ上司が、飲み屋の愚痴の数だけ存在するのではないでしょうか。この続きは次回に。
 
ダメ上司でお困りの時、また、ダメ上司から脱却したい方は、お気軽にご相談ください。 

遅い!壊れる!気持ちいい!ホンダビートの素晴らしい世界!(4)三代目黄ビート(その②)

新年あけましておめでとうございます。今年は暖かい気温もあって、例年になく年明け感が無いお正月だったです。ビートのブログも昨年内には完結させる予定が、ずるずると…今年は計画的に更新していきたいです。

で、昨年の続きの現行の三代目黄ビートのモディファイを紹介します

ホイール/タイヤ交換

三代目は純正のスチールホイールがついてました。最近は純正で乗っている方も多く、いいかなとも思いましたが、やはりアルミはつけたいと思ってました。初代、二台目とビート専用サイズのエンケイ・コンペティションSを履いていたので、今回も装着したかったのですが、さすがに新品では売ってません。またビートは前が13インチ、後ろが14インチの為、入手しにくく、年代も古いため某オクでもなかなか状態の良いものはなかなか出品されません。てことで、新品ホイールを探したのですが、最近の軽自動車も14インチ以上が主流で、タイヤサイズの変更(いわゆるインチアップ)なしでは、なかなかサイズとデザインが合いません。ネットで探し回った結果、RAYS A LAPがビートサイズを準備している事が判明。色がマットブロンズしか選べないことを除けば、デザインも気に入り、鋳造1ピースの割には軽量で、国内生産の割にお値段もリーズナブルで、迷わず決定。タイヤはBSのエコピアで純正同サイズ。気になっていた色も黄色に割とマッチして気に入ってます。

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ホイールの汚れもあまり目立たないので、いい色だなあと今は思ってます。13インチサイズは、ほぼビートのフロント用のディメンジョンですが、6Jサイズの為純正サイズを入れるとタイヤサイドが張ります。見事にツライチになりますが、フロントは、ちょっとだけはみ出ます。車検の際はご注意を。

足回りのリフレッシュ(サスペンション交換)

サスもノーマルだったのですが、サスが底突きした際に”ガシャン”と音が聞こえるぐらい、ショックがひどく、バンプラバーが劣化していると想定。まずはサスペンションをメンテすることに。

①まだ7万キロなので、純正サスを部品発注で交換し取り換え

②ついてるサスをリビルド(オーバーホールしてバンプラバー他内部部品を交換)

③社外品に交換

①はまだ部品が出そうでしたが、それなりの価格になりそうなので、③と比較してから。②は純正がオーバーホール不可の構造で、サスオイル交換も穴を開けて行うらしく、価格は安かったものの耐久性が心配なので却下。③はローダウンもできますが、入手できるかが問題。第一候補のビート20周年記念のモデューロ製は在庫なし。二台目の時と同じタナベ+KYB NewSRのセットは入手可能でしたが、変えたい気持ちもまり、無限のサスが在庫ありと確認できたので、無限で交換することにしました。ネットで購入し、DIYで取り付け。構造がシンプルで部品も軽いので、一人でサス交換できちゃうのは、軽自動車の良いところです。純正マイナス2cmの微妙なローダウンは良いのですが、発売当時から無限サスはストロークが少なく、固いと評判でしたが、評判通り固め。走ってると少しマシになってくるので、冷間時の動きが固いんでしょうね。ただ、突き上げ時の”ガシャン”は音が小さくなったものの、まだしている状態。

足回りのリフレッシュ(ブッシュ交換)

サスをDIYで交換した際に、ブッシュ類も目視確認し、そんなに劣化した感じはなかったので後回しにしたのですが、足回りの異音は何とかしたかったので、ブッシュ類一式を交換することに。HONDAからパーツもまだ供給されてるのを確認し、購入した中古車店で純正パーツ発注(フロント/リアの一式で3万弱ぐらいだっと思う…)。マルチリンクやダブルウィッシュボーン形式のサスだとブッシュの数も多く大変ですが、ビートはシンプルなので、経験値を上げるのと工賃節約のために、DIYで交換することに。ブッシュはゴムの塊でアームや車体へ圧入されてるので、古いブッシュの抜き取りや、再圧入には、プレスやプーラーといった工具が必要になります。ビートは殆どがはめ込みや差し込みですが、圧入部が数か所あり、先人たちのHPを参考に格安プーラーと自作SSTでなんとか脱着し、二日ぐらいかけて全交換しました。圧入はコツもあり苦労したので、腕に自信がない方は、ディーラーに任せた方がいいです。交換後は突き上げ時の異音も無くなり、何故かハンドルも軽くなりました。サスペンション交換よりも、はるかに違いが分かるので、ブッシュ交換はコスパ的にも本当におススメです。やっぱり、ゴムや樹脂部分は、走行距離よりも経年劣化が進むことがよくわかりました。アライメント調整はサス・ブッシュ交換後に行ってないので、調整しないと。今のところおかしな挙動とか、タイヤの片減りとかは無いので大丈夫だとは思いますが。

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ああ今回も終わらなかった…次回に続く

 

遅い!壊れる!気持ちいい!ホンダビートの素晴らしい世界!(4)三代目黄ビート(その①)

三代目といってもランニングマンの人たちではなく、私の三台目のビートの話です。ブログでも紹介したように、初代は新車で銀色ビート、二台目は中古で黄ビート、三台目は一昨年に中古で購入。人生で同じ車を三回も購入するハメになるとは思いませんでした。二台目まではファーストカーでしたが、今回はセカンドカーなのでビート最大のネックである実用性のなさからは解放されたので、趣味や気分転換用に長く維持していきたいと思っています。今回は私の現行ビートを紹介します

買ったときの状態

ネットの中古車サイトで黄色、10万キロ以下の条件で状態のよさそうなビートを検索。たまたま沼津の実家近くの中古車店で発見、ビートには慣れているお店で、近所ということもあり購入しました。エアロや駆動系他カスタムされてない純正そのままで、6.8万キロ、リペイント、エアコン稼働、タイミングベルト/デストリビュータ関連は交換、幌とリアスクリーンは新品、CPUはリビルド済です。ビートの中古は、ある程度レストア、メンテされたタマと、不具合そのままの現状渡しのタマとに大きく分かれますが、どちらにしても20数年経過したクルマですので、そこそこ手を入れていく必要はあります。自分が手を入れたかったので、ちょうどよいタマでした。

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まずはステレオ

ビートは社内騒音もひどく、ステレオにお金をかけても仕方ないのですが、それでも音楽を聴きながらドライブする癖があるので、私にとってはステレオは必須。純正のスカイサウンドがついてましたが、カセットなのとスイッチの一部が反応しないため交換。といえば簡単そうですが、ビート乗りにとってはステレオの設置は重要かつ困難な問題。純正のステレオは車室のスペース確保のため幅がDIN規格ではなく、一般に売られているカーステは幅が広く交換で入りません。対策としては

①純正位置に設置できるコンソールキットを購入する

②助手席のグローブボックスを外し、そこに工夫して設置する

①は車体側の構造部材をカットする必要があるのと、キットが高価な上、純正の雰囲気がなくなるので却下。②は二台目のビートの時に実施したのでノウハウはあったのですが、当時はCD/MDの2DINステレオを収める必要があったのでやむなくその場所にしたのですが、今回はすべてメモリーオーディオにするので、グローブボックスは温存することにしました。最近のカーステはCD/DVDレスでメモリーオーディオ/ラジオのみのモデルも多く、メカレスの為奥行きが10cmちょっとしかないことが判明。1DINでこの奥行きであれば、狭い助手席ダッシュボード上にも設置できるの(CD付きになると15cmになり、ダッシュボードは厳しい)で、DIYにてチャレンジすることにしました。本体はKenwoodのU383MS(定価8000円!!)に決定。問題はフロントガラス越しに外からも見える位置なので、むき出しでは非常に格好が悪い。製品としても、ダッシュボード上の取り付けキットは無く困っていたところ、なにやら良さげなカバーをネットで発見。昔のダイハツムーブにオプションで1DINのナビ(モニタ-が出てきて、せりあがるやつ)のオプションがあったらしく、コンソール上に設置した時の後付けカバーが某オークションに出ていました。数百円で入手し、現物合わせで何とかすることに決定。車体側とカーステと接続するハーネスは二台目のを流用。ついでにカー用品店で安売りしてたツイーターと錆びていた純正スピーカーを交換し、ムーブ用のカバーの加工や、ダッシュボード上へ固定金具の取り付けに苦労しましたが、何とか設置。ダッシュボードとの色味とカバーのマッチしていて気に入ってます。二年間乗ってますが大きな問題はありません。フロントのすき間埋めのパネルはまだ未作成。早く作らねば…

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ちなみに純正ステレオのスペースは、100均の物入れを加工し、内側はフェルトを張って、小物入れに改造。ペットボトルも入るので、結構便利になりました。ナビはシビックタイプRのを新品にして流用。ほとんどリモコンで操作するので、ステレオまで遠くても気にならないですし、低背のUSBメモリなので外観もすっきりしてます。CDやカセットだった時と比較して、メモリオーディオは音飛びも無く、狭い車内にCDを持ち込まなくてすむのでビートにはぴったりです。カーステの価格も、1万円を切っていて、昔ウン万をカーステにかけていた自分にとっては隔世の感があります。いまや、コンソールにiPadを置ける車もある時代。昔ながらのカーステもどんどんなくなっていくんだろうなと思います。

その他のモディファイ内容は次回に続きます。

 

もうほとんど購入できない2サイクルバイクの魅力(1)(ただし原付2種)

私はそんなにバイク歴はないのですが、16才の時にはそれなりにハマり、学校に内緒で原付免許を取得して(当時の静岡県は3無い運動で高校生の免許取得はダメ。)、RG50ガンマに乗ってました。2サイクル、50CCの原付でしたが、スズキのレーサーレプリカの末弟でもあり、自主規制いっぱいの7.2馬力(7200rpm)でホンダのMBXやヤマハのRGとともに、原付レーサーの1時代を築いた名車です。近所のバイク屋さんが気を利かせて、リミッターも外してくれ、原付なのに100Km/h以上はでましたね(違法ですが)。2サイクル特有のパンチのある加速、高回転までよどみなく吹けあがるレスポンスのいいエンジン、原付には見えない車格もあって、よくツーリングにも行きました。高校時代は存分に楽しんだのですが、運転免許取得後はガンマは弟に譲り、クルマに行ってしまったので、30歳まではバイクから離れてしまいました。

カワサキKSR-2との出会い

30歳当時にふらりと立ち寄った国道16号沿いの大型バイク店の店頭にあった、KawasakiグリーンのKSRに一目惚れ。聞けば2000年ごろから始まったバイクへの排出ガス規制により、原付、スクーターはもとより、250㏄クラスのレーサーレプリカまで4ストローク化が、私の知らないうちに進んでいるらしく、Kawasaki最後の2ストローク車だったKSR-2も店頭在庫のみで販売を中止するとのこと。スタイルが気に入ったのと、高校時代のガンマへの思いやフィーリングがふつふつと再燃し、ほぼ衝動買い。KSR-2は80CC(原付二種)の為、自動二輪免許が必要。いつかは取ろうと思って、ほったらかしになっていた自動二輪免許も、慌てて教習所に通い取得。二代目のビートと素敵な2×4生活を楽しんだのでした。

デットストックからの復帰

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静岡に転勤して住み始めたマンションの駐輪場が狭くバイク不可。KSRは、やむなく実家にてデットストックとなってしまいました。カバーはかけてあったものの、9年ほど屋外保管。その後、引っ越しを機に駐輪場スペースが確保できたので、晴れて復帰となりました。9年ぶりのご対面は、外観は当時のままだったものの、エンジンはかからない状態。原因はキャブレターの詰まりと、キャブフロートの腐食によるガソリン漏れがメイン。幸いサビはそんなにひどくなく、レストアというよりはメンテナンス程度で当時の調子に戻りました。

KSR-2の魅力

KSRも4サイクル110CCエンジンになって販売されてますが、やっぱり2サイクル版の方が楽しい。たぶん。スタイルは、オンロードともオフロードとも言えないモタード(風?)フロントはストーンガード付き倒立サス。6速ミッション/フロント・リアディスクブレーキ/UNI-TRACKサスペンション等々、原付ガンマとほぼ同じ装備。タコメータがなかったり、異常に暗いヘッドランプ、すぐお亡くなりになるバッテリー等々当時のKawasakiクオリティも標準装備です。80CCですが二人乗りができなかったり、すぐ尻が痛くなるシート、コンビニに行っただけで全身オイル臭まみれになるのはご愛敬です。年のせいか、バイクのスピード感についていけなくなったのと、ビートをオープンする季節とバイクのちょうどよい季節がまるかぶりなので、手元に来てもなかなか乗る機会がないのですが、時々無性に乗りたくなって引っ張り出してます。

次回に続く

 

Amazon Primeのサービス拡充にみる超囲い込み戦略 ~Prime Musicを使ってみた~

Amazonプライムのおさらい

皆さんはAmazonプライムの会員になっていますか?私も事務用品、クルマのメンテナンスパーツ、猫のエサやグッズ、生鮮以外の食料品や飲料なんかを中心に、平均月2回程度は利用しているので、プライム会員になっています。ネットショッピングの場合は、楽天やほかのサイトでも確認して、商品の価格が簡単に比較できるので、Amazonは微妙に値段が高い時もあるので悩むますが、ついついAmazonのプライム対象商品で「お急ぎ便」を選択してしまうこともあります。

さて、Amazonのプライム会員は配送料の特典も含めて、下記のメリットがあります

  1. 無料の配送特典(対象商品のお急ぎ便およびお届け日時指定便が無料)
  2. 特別取扱商品の取扱手数料が無料(Amazonプライム対象商品は、特別取扱商品の取扱手数料が無料)
  3. 家族と一緒に使い放題 (会員本人のほかに、同居のご家族を2人まで家族会員として登録できる)
  4. プライム会員限定先行タイムセール(タイムセールの商品を、通常より30分早く注文できる)
  5. Amazonパントリー(食品・日用品を中心とした低価格の商品をひとつから必要な分だけ、ひと箱あたり290円の取扱手数料でまとめて購入できる)
  6. プライム・ビデオ(映画やTV番組が追加料金なしで見放題)
  7. Kindleオーナー ライブラリーの利用(対象タイトルの中からお好きな本を1か月に1冊、無料で読むことができるKindleオーナー ライブラリーをご利用できる)

配送の時間指定無料サービスから始まったプライム会員サービスですが、年会費を横ばいのまま、様々なサービスを拡充してきています。

その中でも特筆すべきは、今年9月に始まったプライム・ビデオの映像コンテンツ見放題サービス。さらに、11月18日から始まった、音楽ストリーミングサービス「Prime Music」でしょう。

Prime Music 100万曲以上が聴き放題~使ってみた~

お気に入りの楽曲や音楽の専門家が選曲した数百のプレイリストが、追加料金なしで再生できるサービスで、ストリーミングだけではなくダウンロードでも再生でき、広告も入らず、プレイリスト上の曲飛ばしも可能です。実際使用してみると、楽曲については新旧、洋楽・邦楽あわせてそこそこ揃っていますが、手薄感はあります。特定のアーティストやジャンルを聴き込む人にはは物足りないかもしれませんが、プレイリストはなかなか楽しく、ドライブや作業中のBGMといった、有線放送やラジオのノリでライトに音楽を楽しんでいる人には向いていると思います。スマホでもアプリ提供しているので、iPod派(iPhoneではない)の私でもスマホで音楽を聞く機会が増えそうです。

なぜプライム会員のサービスで提供するのか?

こうしたサービスをプライム会員のサービスに付与し、映像と音楽のコンテンツを事実上無料提供するAmazonの戦略意図は何でしょうか?通常は新しい価値提供に対しては利用者に対価を求め、別サービスとしたり、プライム会員費用の値上げを考えるのが普通です。

プライム会員の囲い込みを行う
Amazonは、通販サイトを世界13カ国で展開している。新規に進出する国では、プライム会員の拡大戦略は容易だが、北米やイギリス、ドイツ、日本等での売上が多くを占めるため、プライム会員の囲い込みの戦略が必要になってくる。「Prime Music」もアメリカ、イギリス、ドイツ、オーストリア、日本の順で提供を開始しており、Amazonが浸透し、競合が激しく売り上げが頭打ちになりそうな市場をターゲットにしている。日本でも200万人を超えているといわれるプライム会員に対し、付加価値を実質無料で提供することで、プライム会員の価値を上げ、会員の離脱防止や新規会員の獲得につなげていくと思われる。
加入型配信サービスでの競合排除
プライム・ビデオのサービス開始時にも、「NetFlix」(月額650円~)や「Hulu」(月額933円~)との比較が良く行われていたが、月換算で325円で映像だけでなく音楽コンテンツを配信するサービスはユーザーに価格的メリットがある。コンテンツの充実度や、画質や音質での差はあるが、ショッピングでのメリットも加味すれば、有料の加入型配信サービスや、広告型で無料提供するサービス(Amazonは広告が入らない)を提供する競合を排除する事ができる。
ショッピングでの相乗効果

Amazonのコアビジネスであるショッピングにおいても、プライム・ビデオの映像コンテンツ内で使用した商品の販売等で相乗効果がある。音楽(CDやダウンロード)販売は、一旦は無料で提供されるコンテンツによって、影響を受けるだろうが、電子書籍と紙の本が共存しているように、コアな音楽ファンの販売は見込める。また、視聴端末の販売や、オリジナル番組の制作も行うことで、視聴者や聴取者のショッピングへの誘因効果も期待しているでだろう。

 
プライム・ビデオ、Prime Musicのコンテンツライセンス料を中心に相当の投資を行ったはずであり、その投資分を実質無料でプライム会員に提供することは、強者の戦略であり、AmazonがあくまでもEC市場での勝利を目指しており、競合企業に対し優位であるための、攻めの戦略と考える事ができます。
プライム会員を”お得意様”ととらえれば、会費を払い継続的にショッピングを行うユーザへのサービス拡充は当たり前の戦略なのですが、なかなか実行に移している企業は少ないと感じます。
 
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