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固定電話の受信ができなくなった件<電話で困ったときは113番>

■FAXが送れない苦情

光回線の普及により、最近ではアナログの固定電話を使っている家庭も減っているのではないかと思いますが、我が家ではNTT固定電話(ダイアル)+ADSLを使っています。電話の通話はほとんど使用しないのですが、仕事の関係でFAXも使用しています。先日も取引先からのFAXを待っていたのですが、なかなか来ず、携帯の方に「FAXを何度も送っているが、ずっと話し中で送れない」との連絡。インクジェットの複合機ですが、特に壊れた様子もなく、受話器を上げると、きちんと「ツー」音がします。結局メールに添付して送ってもらいました

■そういえば心当たりが…

昨年の11月に車を買い替えた際も、ディーラーから「自宅がいつも話し中」「車検証のコピーをFAXで送れなかった」と何回か話がありました。その頃は一度ADSLルーター(ADSLスプリッタ兼用)を再起動したところ直ったので、そのままにしてました。また、自宅にセールスやら何やらの電話がかかってくるのですが、最近はパッタリ入らなくなっていました。今年に入ってから、留守電に残っているケースもほとんど無く、最近、電話が受信していないのでは?との疑惑が深まってきました。早速、携帯から自宅に電話すると、

  1. ①携帯側の呼び出し音が一度鳴り、すぐ通話になるが、自宅側の電話機は呼び出しが鳴らず、留守電にもならない。携帯で通話の終了はできる。
  2. 上記の後、再度電話を掛けると、ほとんど自宅が話し中になる。
ADSLは問題なく使え、固定電話からの通話とFAX発信は問題なくできるので、喫緊に問題ではないのですが、困りました。

<対策その①>通信機器を疑ってみる

以前にWiFiルータが壊れて通信不能になったり、前回はADSLルーターの再起動で直ったので、まずは通信機器から疑います。ADSLルータのハード電源On/OFF…直らず。ADSLルータの管理画面からの再起動…直らず。ADSLの電話ポートには複合機の他、TVとBDレコーダをブランチ接続していたので、複合機に直結してルーターを再起動…直りません。ADSLルータを外し、壁の電話モジュラーと複合機を直結してみても状況が変わりません。もしや、複合機が壊れているのでは?

<対策その②>電話機を疑ってみる①

使っている複合機はブラザーMFC-695CDN。最新ではありませんが、まだ十分使えます。メーカーサポートページで状況確認すると、「複合機をモジュラーから外し、自宅に電話してみて話し中の場合は回線に問題がある」との記述があり、試してみると確かに話し中。数回試しましたが、何故か上記(i)の現象が出る場合もあり、ちょっと悩みましたが、NTT113番(電話の故障受付)に電話。113番は留守番電話に状況を入れるとNTTの保守窓口からコールバックされてきます。「NTTの局内と契約番号の間は、問題が無さそう。」「切り分けで自宅に伺うと、もし電話機が原因と分かった場合でも8100円かかります。NTT側の問題があれば無料です」との事。複合機の障害も原因としては考えられるので、とりあえず一旦NTTの要請は保留しました

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こいつが複合機の上が大好きなのも原因か(笑)?

<対策その②>電話機を疑ってみる②

別の電話を接続してみて、使えれば複合機の問題になります。昔の電話機を探したのですが、無さそうだったので、近所のハー〇オフでたまたま1000円で売っていたパナの電話機能だけ(AC電源不要タイプ)の中古品を購入。接続して携帯から自宅へかけてみても、現象は変わりませんでした。中古なので、電話機が壊れている可能性が無いではないですが、電話機の故障の確率は相当低そうです。

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パナのシンプル電話。AC電源無しでも電話が使えるので、今後は停電だと使えない複合機のバックアップに流用します。

<対策その③>ケーブルや配線を疑ってみる

こうなってくると、NTT局側か、配線の断線やショートが怪しくなってきます。一応電話機とモジュラー間のケーブルの交換と、壁側のモジュラージャックの状態(端子の錆や曲がり)を確認。若干ジャックに汚れがあり、無水アルコールで掃除しましたが直りませんでした。モジュラーより先は、壁内の配線になるので、ここで切り分けはギブアップです。

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こいつのいたずらによる断線?

<対策その④>NTT113番に再度電話

いよいよ、自宅についている電話の保安器あたりか、NTT局側が怪しくなったので、再度113番に電話。翌日の午前中早めの時間に保守員のおじさんがやってきました。一応モジュラージャックの場所を見せたのですが、ジャックからケーブルを抜き、携帯で自宅番号に発信して現象を確認。モジュラーに検査機を接続することもなく、「少し外で電話してきます」と出て行った後、待つこと10分ぐらい。戻ってきたら、「局内の交換機モジュールで障害があった」ということで、再度おじさんが電話すると、久々に複合機の着信音が鳴り、留守番電話に切り替わりました。その場は仮対応との事で、局内のモジュール交換が終わったらまた連絡しますとの事で帰りました。昼前には工事完了の連絡があり、NTT側の障害だったので費用も不要でした。うちの福助(黒猫)はおじさんが気に入ったみたいで、飼い主以上に撫でられてました(笑)

通信の障害は、経路や機器が多く、切り分けが難しいのですが、今回は余計な費用をかけずに切り分けできました。複合機も慌てて買いなおさなくてよかったです。とはいえ、最初の113番コールの時に局内の障害はわからなかったのですかね?自宅の電話の発信は、すぐ確認できますが、着信は自覚症状が無く確認もしずらいので、我が家のように数カ月もほったらかしになって、障害に気づかないケースもあるようなので、たまには自宅に電話してみましょう(笑)

 

電力自由化!静岡の電気はどこと契約したらよいかを考えてみる(2)静岡ガス

第2回は静岡の地元エネルギー会社の静岡ガスです。4月からの電力自由化に続き、来年にはガスも自由化され、家庭で利用するエネルギーを自由に選択できることになります。家庭での調理、お湯や暖房の「熱」利用については、電気よりもガスの方が効率が良く、原発の夜間余剰電力前提のオール電化より、現状ではエコであるともいえます。

■電力自由化でガス会社を選ぶメリット

都市ガス会社はエネルギ-会社ですので、通信会社や旅行会社の新電力と比較すると次のような強みがあると考えます。都市ガス会社にとっては、総合エネルギ-企業として大きく伸びるチャンスでもありますが、ガス自由化を睨んだ守りの戦略も必要になります。

  • 天然ガス火力発電、コジェネレーション等の発電設備を持って、自社で安価な電力を供給できる
  • 地域のガス器具販売店が、点検や故障対応等で各家庭をサポートしており、信頼感がある
  • ガス料金と合わせたセット割を設定できる
  • 家庭用燃料電池、ガス発電等と合わせた柔軟なセットプランが設定できる
  • 電力会社と同様、エネルギーインフラ企業としての社会的責任をガス会社は自覚している

■静岡ガスの電力プラン

件は前回と同じです。表の中は年額合計以外は月額金額です。再エネ賦課金と燃料調整費は含んでいません。

条件:従量電灯B(50A) 年間4800kwh(月400kwh) 都市ガス利用、オール電化ではなく、太陽光発電等は無し

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電力量料金は中電と同額のため、安くはなりません。基本料金で若干安くなりますが、電気だけの場合は、中電のポイント還元の方が大きくなります。静岡ガスを利用していれば、セット割と早期割(2017/2月まで)で中電より月額65.7円お得になります。我が家ではガスファンヒータを使用してますので、ホット割も適用になり年間で中電の倍の3790円お得になります。都市ガス会社ならではのセット割で中部電力よりは割安感があります。電力量料金での割引が無いのは、独自の発電所が少なく、自社での供給ができない事が一因ですが、発電所の計画もあるので将来的にはたぶん安くなるでしょう。また、県東部は東京電力管内となるため、別の価格プランが用意されています。試算はしていませんが、競合の多い東電管内であるので割引率は若干多くなっていると思います。

■現時点では本命

2年間の契約縛り等の期間制限も無いので、静岡ガスを使っていて電料自由化の恩恵を手っ取り早く受けたいのであれば、静岡ガスはお勧めです。東京ガスは新電力切替のスタートで3分の1のシェア(とはいってもまだ5万件ほど)でトップらしいですが、上記の都市ガス会社の強みを生かした戦略が成功していると推察できます。消費者からすればエネルギー会社以外の企業が新電力に参入することや、エネルギーに関係のないサービスとのセット割に若干の「うさん臭さ」を感じますし、電力切替詐欺も出ているようなので、まずは信用のおける企業を選んでおくことは選択肢として有力です。ただし、現状では電力ガス料金の割引のみの発表しかありません。水回りや鍵のトラブル対応を行う「くらしサポート」や、ポイント連携といった付加価値サービスは現状では今後の発表となっています。「くらしサポート」はエネリア(静岡ガスの販売店)で同様のサービスが準備されており、定額化してメニューに加えれば、良い商材にもなると思います。検討が遅れているのか、競合の様子見なのかは分りませんが、これまで通り地域密着型の企業で頑張ってほしい所です。

■詐欺と違約金に注意

たまに訪問販売で「アナログ回線は光回線に変えないとつかえなくなりますよ」と通信会社の代理店(モドキ)がやってきますが、私はADSLで十分です。まあ、キャンペーンだなんだと、半分ウソをついて法外な工事費や押し売りをする悪徳業者が多いのですが、同様の代理店が出てきているようです。自由化は4月1日から始まりますが、電気が止まったり、必ず切り替えたりする必要はありません。じっくり考えましょう。

静岡ガスが本命なのは、契約縛りが現状では無い点です。一回目でもお話しした通り、まだプラン発表されていない新電力も多くあり、選択肢はこれからもっと増えてきます。ライフスタイルによって金額は大きく変わりますので、現状で年間契約が前提で解約時に違約金が発生するプランは、どんなに安くてもお勧めできません。

(記事中のプラン、料金計算は2016年3月時点のものです。詳細は各社ホームページ等でご確認ください)

 

 

 

電力自由化!静岡の電気はどこと契約したらよいかを考えてみる(1)中部電力

4月から電力自由化ということで、電気を購入する会社をユーザが選択できるようになります。静岡県は富士川を境に、東は50ヘルツで東京電力管内、西は60ヘルツで中部電力管内に分かれます。東電管内はガスや通信会社のほかに鉄道会社や多くの事業者が参入して選択肢も広いのですが、中電管内はまだまだ事業者は少ないようです。私は静岡市内在住なので、中電管内で検証してみたいと思います。静岡県東部の方はすみません。

電気代って基本契約と、利用料に応じた階段状の料金体系なので、条件によって金額が変わります。比較に当たっては自宅の使用量をベースに検証してみました。

条件:従量電灯B(50A) 年間4800kwh(月400kwh) 都市ガス利用、オール電化ではなく、太陽光発電等は無し

■中部電力の新料金体系

まずは、現状の中部電力から見てみましょう。最近カテエネの会員登録のお誘いが検針票と一緒に投函されてきてますが、私は今のところ保留しています。新料金体系は、カテエネポイント(1P=1円で料金支払いに使用可能)による割引額の方が大きいのでカテエネ会員に入会する事を前提としてます。上記の条件に合わせると、「おとくプラン」になります。

  • カテエネ入会で100P+Web明細変更200P
  • 年間1800円分(150円/月)をカテエネポイントで還元
  • その他カテエネサイトでのアンケート回答等で年間最大840P
2年間で合計3900円がベースで割引となり、カテエネサイトでのプレゼントやキャンペーンがあると思われます。注意点は2年間の契約前提となっている事。引っ越し等で解約する場合の違約金は不要と書いていますが、他の業者へ任意に切り替えた場合は不明です。

割引金額が若干物足りない点も含めて、様子見感が強いです。中電は原発依存度(静岡県の浜岡のみ)が低かったので、震災後の料金値上げが抑えられていた背景もあります。そのため、中電管内での新電力も料金価格だけでのメリットを打ち出しにくい地域でもあります。ちなみに、中電は東京電力管内向けの電気プランも出していますが、東電側のプランの方が割引額は大きくなっています。

また、ソフトバンクでんきが付加価値として無料で設定している、水回りや鍵のトラブル対応を行う「暮らしサポート」が月300円の有料サービスだったり、TポイントやPontaとのポイント連携が無かったり、あまり魅力を感じません。現状は電気しか売るものが無いので、他の付加価値がつけられないのは仕方がないところですが、今のところは積極的に選ぶメリットを感じないです。2年契約というのも気になるところです。

新サービスの「はじめる部」も昔役所で流行った「すぐやる課」みたいで、何をやってくれるのか分かりにくく、ネーミング含めてお役所気質を感じます。個人的には、電気料金では中電は比較基準なので戦略的にはいろいろ選択肢はあると思うのですが。例えば数年は赤字になっても、圧倒的な低価格で顧客を囲い込み、新電力がつぶれた後こっそり値上げしていくとか。それともほっといても新電力は自滅すると考えているんですかね?

■料金比較シミュレーションサイトは?

すでに価格.COMや料金シミュレーションサイトで比較できます。電気の検針票等で契約内容、使用電気量や、家族の人数、生活時間等を入力すると、会社別の金額算出を行ってくれます。今回も見ましたが、今のところは参考レベルにしておいたほうが良いです。まだ新電力の料金体系が出そろっていないので、すべてのプランがカバーできていない所や、電気料金だけの比較だけで、付加価値(ガス料金とのセット割、ポイント還元や、ガソリン代値引き等)が合算されていなかったりするサイトもあったりするので、丸ごと信じるのは要注意です。中電管内では、電気料金での直接値引き幅はどの業者でも少ない(せいぜい2~5%ぐらい)なので、自分のライフスタイルと提供される付加価値がマッチするかが選択の一番重要なポイントになると思います。まだまだ焦る必要はないです。

次回は期待の静岡ガスで検証してみます。

(記事中のプラン、料金計算は2016年3月時点のものです。詳細は各社ホームページ等でご確認ください)

遅い!壊れる!気持ちいい!ホンダビートの素晴らしい世界!(7)悲しみのヘッドライト

今回はヘッドライトの話でコネタです。

謎の工具

ビートの純正車載工具に入っている謎の工具。車幅灯(ポジションランプ)交換用のSSTです。中古車だと付属しているのもマレですが、幸い車載工具は全部そろってました。ビートの車幅灯は、到底手の入らない所にあるので、交換の際にはこのSSTをタイヤハウスの裏の穴から突っ込んで、カプラーを掴みひねって取り出します。整備記録も大事ですが、こういった付属品がそろっているかどうかも、いいタマかどうかを判断する基準になりますね。

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ヘッドライト交換

純正は一応ハロゲンランプですが、最近のHIDやLEDの明るさに慣れると、やっぱり暗い。そんなに夜間の走行はないのですが、最近目も弱ってきたので、明るくしたいところです。中華製で安いのもあるのでHIDやディスチャージに交換というのもありですが、加工が必要なのと光軸調整がめんどくさそうなので、ハイワッテージへバルブ交換をすることにしました。ところが、ビートのバルブは702Kというマイナーな規格。メジャーなH4バルブよりも小型で、当時はHONDAが良く採用していたのですが、最近ではほとんど見かけません。カー用品店でも交換用のハイワッテージバルブは在庫はありません。で、ネットで購入。昔は安売りもありましたが、種類も選べないので値引きも少いレイブリックを購入です(泣)

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交換はものの5分で終わります。注意点はランプを素手で触らないようにすることぐらいです。

ところで、静岡県は小糸やスタンレーの工場もあって、自動車用電球の出荷額が日本一だったはずですが、最近は日本一ではないようです…がんばれ静岡県!

 

 

シャープの買収に思う事(大学生の姪はテレビを持っていない)

シャープがFoxconnに買収されました。最終合意まではまだ長そうですが…私も家電も作っている会社に勤めていましたので、日本ブランドの海外企業による買収は、考えさせられるものがあります。ファブレス企業が、総合家電メーカを買収してうまく使いこなせるかどうかはわかりませんが、とりあえずシャープのブランド名だけは残るようですね。事業ポートフォリオの偏りや、過剰な投資等いろいろと問題はあったのかと思いますが、ここ10数年でのあっという間の転落には、急激に変化する経営環境の厳しさを感じます。私も初めてのPCはシャープのX1(テレビが映るパソコンです)ケータイからスマホまでシャープの機種は割と好きで、現在はSBの303SH。そういえば、電子手帳やザウルスも4台ぐらい使いましたね。家電はあまり使いませんでしたが。

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(Wikipediaより)

消えていく日本のブランド

オーディオ・AVでは「アイワ」「アカイ」「サンスイ」「デンオン」「AKAI」「ナカミチ」懐かしい名前ですが、無くなってしまいました。高校の時は、憧れたブランドもありましたし、大学の頃まではまだ製品があった気がします。そういえば、テクニクスは復活したそうですね。白物家電では「サンヨー」の洗濯機と冷蔵庫がハイアールになりました。私も以前の会社に入社した時は、ナショナル、ソニー、東芝等々、自社も含め日本の家電が世界を席巻していた時期でもありましたので、家電の事業部を希望していた同期も沢山いましたね。シャープだけでなくテレビ、パソコン、スマホ等デジタル家電の世界でも、日本メーカの苦戦は続いています。今回もシャープ再建案として東芝(プラス日立?)との家電事業合併の計画もあったようですが、合併しても輝きを取り戻せるかどうかはわかりません。白物家電は技術面でも成熟し、コモディティ化も進んでるので差別化がしにくい製品です。消費者も買い替え需要が殆どでしょう。そこそこの製品を各社横並びで出していれば、利幅は少なくても根強い一定の市場は確保できます。パッとした新製品が日本のメーカから出ないのも、硬直化したマーケティングが原因なのではないかと思います。ダイソンの掃除機やiRobotのルンバを購入する方は、掃除という機能に加え、製品の優れたデザインや、けなげに動き掃除を続ける姿に価値を見出しています。バルミューダの扇風機は久々に日本製品の良さを感じました。大手メーカの製品企画でのブレイクスルーも期待するところですが、家電事業は(財務上)お荷物になっていて現状維持が精いっぱいというのが実情でしょうね。

大学生の姪の話

正月に、実家で東京の大学に通う姪に会いましたが、彼女は自分のアパートにテレビが無いそうです。テレビを見る時間が無いほど、勉強とクラブとバイトに忙しいのでしょう。昔はお金が無くてテレビが買えませんでしたが、今の大学生は時間が無くてテレビがいらない生活になっているようです。PCかスマホで見てるのかと思えば、そもそもテレビ番組を見ないようです。たしかに最近の地上波番組は面白いものはないですし、ネット動画の方が魅力的なコンテンツがそろっているのかもしれません。ニュースや音楽はスマホで十分代替できるので支障はないようです。こういった若者のライフスタイルの変化で、既存のTV視聴機器の市場は、少子化と相まって縮小の一途になるのでしょう。プラズマから液晶、3Dテレビ、4Kと付加価値を付けてきたテレビですが、次は8Kになるようです。もはや一般の消費者が求める以上のスペックになりつつありますが、果たして技術革新だけで日本の家電メーカは勝てるでしょうか?

ブランド・エクイティとヘリテージ

製品がコモディティ化したので、製造コストの安い新興国に勝てない。日本のメーカが良く使う常套句です。果たしてそうでしょうか?食品や日用生活用品といった製品そのものでの差別化がしにくい業界でも、グローバルで優位に立つ日本企業も多くあります。日本の家電メーカも世界で多くのファンがいました。先進的、精密、小型、丈夫で壊れにくい、消費者に浸透した日本製品のブランド・エクイティを軽視して、直近の業績のみを追いかける経営が、日本の家電メーカを窮地に陥れています。競合相手のカタログスペックとプライスを下回るだけの製品開発ではすぐに新興国にキャッチアップされてしまいます。その企業が培ってきた思想や考え方が製品に表れ、それに共感して製品を選択する消費者を増やしていくことが、日本の家電メーカの生き残る道と考えます。また、日本メーカには過去の優れた製品たちがあります。自動車の世界では、過去の消えた車の名前が復活しています。家電の世界でも一世を風靡した製品、世界を変えた製品に敬意を表し、ヘリテージ家電として最新技術で開発したらどうでしょうか?70~80年代の日本の家電を単なるレトロ家電ではなく、ヘリテージとしてリデザインして発売したら売れると思うのですが。アイドルグループに宣伝させるより、よっぽど売れますよ。高齢化の進む日本市場では、消費者の懐古趣味も含めてうけると思うのですが。