KSR2のトラブルと整備記録です。2ストエンジンはシンプルなので、時間と場所があればほとんど自分でメンテナンスできます。とはいえ9年もほったらかしたので、経年劣化がひどく、そこそこ手を入れました。
(1)キャブレターのオーバホール
復帰後燃料コックをひねり、キックした途端、車体下部からガソリンがドバーと出てビックリ。キャブ内の燃料が蒸発してフロートが固着し、フローパイプからガソリンが漏れたのが原因。とりあえずドライバーとプラハンマーでキャブのフロート部あたりをコンコンたたいてやると、一旦は解消。それでも、チョビチョビ漏れは続いていたので、オーバーホールしました。ミクニ製のVM18Φのキャブレターはエンジンにバンド止めなので取り外しは楽ちんです。フロートの状態を調べるのが目的でしたが、ジェットの詰まりなんかも気になるので完バラして、パーツクリーナーで分解清掃です。問題のフロートは真鍮製で、よく見ると虫食い状の穴あきが数か所ありました。はんだで塞ぎ、空気漏れが無いことを確認して組み直しました。自分でチャレンジされる方は、小さいネジが多いので、なくさないように気を付けてください。また、スロージェットは相当細いドライバーでないと入らないので注意です。
(2)エアクリーナ交換
エアクリーナーボックス内の遮蔽版の取り外しは、KSR2の定番モディファイです。早速チャレンジしてみようと、ボックスを開けたところ、エアクリーナのスポンジがボロボロになってました(笑)車のシートとか、バイクのヘルメットとかもそうですが、ウレタン製のスポンジは10年ぐらいでボロボロになりますね。早速静岡のカワサキショップで部品発注(品番11013)し交換しましたが、キャブセッティングが面倒なので、遮蔽版はあえてそのままに。キャブのオーバホールと同時にやればよかったです。
(3)フロントサスの錆
インナーチューブが地面に近い倒立式サスだからかもしれませんが、点錆びが浮いてしまいました。コンパウンド等で表面の錆は落としましたが、結構深く錆びているところもあり、最終的には若干のサスオイル漏れも出てきてしまいました。インナーチューブの交換もDIYチャレンジしようかと思いましたが、今回はKawasakiプラザ静岡にお任せしました。KSR2用のインナーチューブは部品の残り数本だったので、もう欠品かもしれませんね。今後はKSR110用の流用か、リビルドパーツになるのかもしれませんね。錆防止には、サスを動かしてフォークオイルで防錆するのがベストなので、乗るのが一番です。どうしても乗れない場合はシリコン系潤滑剤をマメに塗りましょう。(CRCとかはゴム製のオイルシールや樹脂部品を痛めるのでNG)
(4)バッテリー問題
シンプルすぎる電気系なので、エンジン回して走るとバッテリーが過充電され、すぐバッテリーがお亡くなりになります。一時期Kawasakiから対策として電圧を調整するレギュレータが配布されていたようですが、ちょうど休眠期間だったので私のKSR2にはついていません。バッテリーが上がっていても、キックなので始動できますし走れますが、走り出しはウィンカーが弱弱しく点灯するので、危険です。頭が痛いのは、交換バッテリーが高い!毎日乗るのであれば、強化レギュレータ+MFバッテリーという手もありますが、最近は乗る時しかバッテリーは付けないことにしました。ちなみにネットで売っている激安中華バッテリーは二日でお亡くなりになりました(笑)
(5)その他
・タイヤ…標準はダンロップのブロックタイプ。走行距離は行ってないですが、劣化でOUTになりました。オンロードタイヤも考えましたが、結局ダンロップのダートラ用K180に換装。ホイールもそのままです。
・ピヨピヨ病…フロントのタイヤ軸あたりからピヨピヨとかヒヨヒヨとか音がします(笑)フロントホイールについているメータギアのグリス切れが原因。
・ユニトラックサスの固着…プラスチィクのスリーブを使っているので、サスが固着したり動きが渋かったりします。スリーブ交換かベアリング化で対策する必要がありますが、今のところ大丈夫なのでそのまま。
・マフラー再塗装…当然サビサビでした、サイレンサーの詰まり等は無いので耐熱ペイントで再塗装。
チェーンが伸びやすい、ヘッドランプが異常に暗い、チョークレバーの戻りが悪い等々、ベストコンディションではないですが、とりあえず走れるようにメンテしてます。乗らない劣化が進むのもあるので、暖かくなったら、少しは乗ろうと思います。