電力自由化!静岡の電気はどこと契約したらよいかを考えてみる(3)携帯会社

第3回はTVCMでもおなじみ?の携帯会社の電力プランです。中部地域では、Docomoが中部電力と提携しているため独自サービスが無く、au(KDDI)とソフトバンクの2社になります。

両社共通して言えるのは、

  • 自社の携帯電話の加入者もしくは加入が前提
  • 携帯料金、固定光回線等からのセット割

というところです。個人的には携帯がソフトバンクなので、auは加入できませんが、一応ご参考までに前回と同じ条件で算出してみました。

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固定回線の割引は含まず。

電力からの割引は基本的に無し

両社とも基本料金も電力量料金も中部電力と同じです。上表ではソフトバンクが同額になりますが、ソフトバンクHPでのシミュレーションでは、中部電力より高くなります。ソフトバンクは二段階の電力量料金で、月120kwh以下の単価が高いので割高になるはずです。(計算間違えているかも)どちらにしても、中電管内は基本的にどこの新電力でも同額になりそうですね。ソフトバンクについては、60Hz地域でも東京電力からの供給になりますが、FITでんきプラン(再生可能エネルギー)と称して自社の太陽光発電での電力を売っています。多少プレミアムを払ってでもエコロジーな電力を購入したい要望向けの選択肢になっています。

■わかりにくい割引とシミュレーションには注意

auは電力使用量に応じて電気料金の1%、3%、5%をキャッシュバックするシステムです。実際の年間電気使用量が分からないと、正確な割引がいくらになるかはわかりません。また、電力を使えば使うほどお得になる設定には若干の違和感を感じます。ソフトバンクは携帯料金から200円の基本割引があり、加入、更新時と使用量に応じたTポイントの付与があります。

今回の算出で各社の料金シミュレータを使用しましたが、少し意図的な計算になっています。単月の使用量を入力すると、月別の使用量の増減(冷暖房等のピーク使用月)を考慮して年間使用量を算出しているようですが、ソフトバンクは多め、auは若干少なめで算出されます。そのため、特にソフトバンクはかなりお得感がある結果表示になります。実際には各家庭の条件で変動が大きいので一定の目安だとは思いますが、我が家のように、ガス暖房を使用していると冬もほとんど電気の使用量は上がりません。シミュレーション通りの割引が確約されているとは限らず、キャッシュバックは減る可能性もあるので要注意です。

■年間契約に注意

どちらも最低1年間の契約が前提です。契約期間中の解約は、auは違約金2000円、ソフトバンクは解約事務手数料540円がかかります。スマホ料金でも批判されている縛り契約です。何度も言いますが、新電力の選択肢はまだ増えるので、条件でよほど有利になるのでなければ、現状で縛り契約があるものを慌てて契約する必要は無いと思います。

■携帯会社と契約するメリット

携帯会社は発電施設を持っていないので、今後も電気料金で安くなる可能性は低いと思います。特にソフトバンクは東電と提携しているので、心情的にも選びにくいところはあります。既存の電力会社には、”電気を売る店舗”が無いので、携帯各社の店舗を販売の拠点としたい意図があり、携帯会社にとってはARPU(契約者一人当たりの売上)を上げるための商材の確保ができるメリットがあります。ただ、今のところユーザーにとっては、なぜ”携帯会社と電気を契約するのか?”という積極的な理由が見つからず、他の新電力と同等の割引と、携帯料金と合わせて電気代を払える程度の魅力しかありません。正確な割引が契約時に確定できないのに、縛り契約というのも、携帯会社ならではの慣習に見えます。ただ、今後はスマホの過激な販売方法のように、加入時や電力切替時のキャッシュバックが手厚くなったり、携帯料金での割引が増える可能性もありますので、とにかく価格重視で考えたい方は、チェックはしておいたほうが良いかと思います。

■実はブレーカを変えたほうが安い?

ほとんどの方が自宅の電気の年間使用量を把握していないと思うので、カテエネや新電力と契約してスマートメータをつけ、年間使用量を把握してから最終的に判断するのもよいかと思います。実際我が家も購入時に50Aになっていたのでそのままになっていますが、電気暖房や乾燥機、IHヒータは使用していないですし、二人の生活であれば、おそらく40Aぐらいでも耐えられると思います。年間使用量を把握した上で、50A→40Aへ交換すれば、基本料金で約300円/月は安くなるので、新電力の割引より安くなります。

(記事中のプラン、料金計算は2016年3月時点のものです。詳細は各社ホームページ等でご確認ください)

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